ギター誕生の歴史は、実はよく分かっていません。
すでに紀元前5世紀の古代ギリシアには、ギターなど弦楽器の原型となる楽器がありました。やがて弦の本数や形を色々に変え、スペインを中心にヨーロッパ各地で発展してきました。17世紀になって現在とほぼ同じ形になり、18世紀の終わりに6本の弦に定まったようです。
このページでは、ギター作りの伝統がなかった日本で、長年クラシックギター作りに携わってきた野辺ギター工房のギター作りを紹介します。



1.注文を受ける
演奏をする方から、仕様やサイズなどの注文を受けます。
2.木取りをする
自然乾燥させた木を、各部の寸法にあわせて大まかにきりそろえます。
3.表板を作る
表板の素材となる松(杉)をかんなで削り厚みを決めます。
4.モザイクをつける
表板のサウンドホールの周囲にモザイクの装飾をつけます。
5.力木のとりつけ
表板に力木という細い松の棒を取りつけます。
6.裏板を作る
表板と同じ工程ですが、裏板は少しふくらみをつけます。
7.側面板を作る
厚みを決めてから熱を加え、型に合わせて成形します。
8.ボディーを組み立てる
型に入った側面板に裏板と表板を取りつけます。
9.パーフリング
ふち飾りでボディーの周りを補強します。
10.ネックをつくる
弦を張るためのネックを、演奏する人の手に合わせて、削り出します。
11.ネックをボディーに取りつける
ボディーにみぞを掘って、さおをぴったりはめ込みます。
12.指板をつける
弦を押さえて音程を替えるための指板を張りつけます。
13.フレットの打ちこみ
音程を決める役割を持つフレットを打ちこみます。
14.ブリッジをつける
弦を張るためのブリッジを張りつけます。
15.塗装
天然のセラックニスで塗装して、紙やすりで磨きます。何度も繰りかえして仕上げます。
16.弦を張る
糸巻きをつけ、ナット、サドルを作り、弦高等を調整し六本の弦を張ります。
17.完成
ゆっくり時間をかけて音を調律して完成です。